📌 結論を先に
ABA銀行とACLEDA銀行はカンボジアを代表する2大商業銀行。ABA銀行はカナダ国民銀行の子会社で資産・預金・融資すべてカンボジア最大、85支店・220万顧客を擁する最大手。ACLEDA銀行はカンボジア発祥でシェア12.2%の第2位、筆頭株主は三井住友銀行(日本企業で約3分の1の株式保有)。日本人投資家視点での両行の使い分けを解説します。
カンボジア進出・不動産投資を検討する日本人投資家にとって、現地銀行の知識は必須です。カンボジアには商業銀行24行・専門銀行6行・マイクロファイナンス機関18行などが存在しますが、その中でも圧倒的存在感を放つのが「ABA銀行」と「ACLEDA銀行」の2大プレイヤーです(出典:JCI LAB/Anna Advisors/カンボジア銀行協会)。
本記事では、両行の歴史・株主構成・サービス内容、海外不動産投資家視点での使い分け、定期預金の金利水準を、JCI LAB・Anna Advisors・Hello!CAMBODIA等の最新情報をもとに解説します。

ABA銀行とは?最大手の特徴
- 正式名称:Advanced Bank of Asia Limited(ABA Bank)
- 本店所在地:プノンペン
- 株主:カナダ国民銀行(National Bank of Canada)の子会社
- 支店数:約85店舗
- ATM数:1,300台超
- 顧客数:220万人超
- ランキング:資産・預金・融資・収益性すべてカンボジア最大
ABA銀行はカンボジアで最も急成長した商業銀行として知られています。カナダの大手銀行の傘下に入ることで国際基準のリスク管理を取り入れ、デジタルバンキングにも積極投資。「ABA Mobile」アプリは現地で最も使われているモバイルバンキングサービスの一つです(出典:Hello!CAMBODIA/Anna Advisors)。
ACLEDA銀行とは?カンボジア発の老舗
- 正式名称:ACLEDA Bank Plc(Association of Cambodian Local Economic Development Agencies)
- 本店所在地:プノンペン
- 沿革:1993年マイクロファイナンス機関として設立、2003年商業銀行に転換
- 筆頭株主:三井住友銀行(SMBC)
- 日本企業株式保有比率:合計約3分の1
- シェア:カンボジア銀行業の12.2%(第2位)
- 支店数:カンボジア全土に約260店舗
ACLEDA銀行はカンボジア発祥の銀行として唯一無二の存在感を持ちます。マイクロファイナンスから出発し、農村部・地方都市への支店網の広さが強みです。2014年に三井住友銀行が筆頭株主となり、日本企業との関係が深まりました(出典:Anna Advisors/JCI LAB)。
定期預金の金利水準(2026年最新)
- ABA銀行:最小預金額100米ドル〜、満期時利払い or 毎月払い選択可
- ACLEDA銀行:最小預金額500米ドル〜
- 金利水準:両行とも米ドル建て定期で年4-6%程度(期間により変動)
日本国内の銀行と比較すると、カンボジアの定期預金金利は格段に高く、米ドル建てで稼げる利回りは魅力的です。ただし新興国の銀行リスクは日本より高く、預金保険制度の保護水準も異なる点に留意が必要です(出典:VOLONTE)。
カンボジア銀行業全体の構造
カンボジアには現在、マイクロファイナンスを含めると100を超える金融機関が存在します(出典:Anna Advisors)。
- 商業銀行:24行(ABA・ACLEDAが2強、他にCanadia Bank・Cambodia Public Bank等)
- 専門銀行:6行(住宅金融・農業金融等)
- マイクロファイナンス機関:18行
- マイクロファイナンスNGO:60団体
これだけ多くの金融機関が存在するのは、UNTAC後の経済復興で多様な金融サービス需要が生まれた結果です。マイクロファイナンスの発達は、銀行口座を持たない層へのサービス提供で重要な役割を果たしてきました。
海外不動産投資家視点:両行の使い分け
① 不動産取引の決済口座として
カンボジア不動産の購入決済は米ドル建ての銀行送金で行います。日本の銀行から海外送金する受取口座として、ABA銀行・ACLEDA銀行どちらも利用可能です。ABA銀行は国際送金のスピード・利便性で評価が高く、ACLEDA銀行は日本企業との関係性で日本語サポートが受けやすいメリットがあります。
② 賃料受取口座として
カンボジア不動産の賃貸オーナーは、賃料を米ドル建てで受け取ります。賃貸管理会社経由でABA銀行 or ACLEDA銀行の米ドル口座に振り込まれ、必要に応じて日本に送金する流れが一般的です。
③ 米ドル建て定期預金で資産運用
不動産取引で発生した余剰米ドルを、現地銀行の定期預金で運用する選択肢もあります。年4-6%程度の金利は魅力的ですが、新興国銀行リスク・為替手数料・引き出し制限などを総合的に判断する必要があります。当社では銀行口座開設のご相談も承っています。
口座開設の流れ(概要)
- 必要書類:パスポート・住所証明・所得証明(場合により)
- 渡航必要:原則本人渡航・本店窓口で手続き(一部郵送可能な銀行も)
- 所要時間:当日〜数日
- 初回入金:100〜500米ドル程度
- 日本語サポート:ACLEDA銀行は限定的に日本語対応窓口あり
口座開設の最新手続きは銀行・タイミングにより変動するため、視察ツアー時に最新情報を確認することを推奨します。当社の視察サポートでは銀行口座開設のアテンドも可能です。
まとめ
- ABA銀行:カナダ国民銀行子会社、カンボジア最大手、85支店・220万顧客、デジタル強い
- ACLEDA銀行:カンボジア発祥、三井住友銀行が筆頭株主、日本企業3分の1株式保有、第2位
- 米ドル建て定期預金金利は両行とも年4-6%程度で日本より高利回り
- カンボジア銀行業全体:商業銀行24・専門銀行6・マイクロファイナンス機関多数
- 海外不動産投資家は決済・賃料受取・余剰資金運用でABA・ACLEDAを使い分け
よくある質問
日本人でもカンボジアの銀行口座を開設できますか?
はい、可能です。パスポートと住所証明があれば、現地渡航時に開設できます。一部の銀行は郵送による開設サポートもあります。
ABA銀行とACLEDA銀行どちらがおすすめですか?
用途次第です。デジタルバンキング・国際送金重視ならABA銀行、日本企業関係性・日本語サポート重視ならACLEDA銀行が向いています。両方開設して使い分ける日本人投資家も多いです。
カンボジアの銀行はリスクが高くないですか?
新興国の銀行リスクは日本より高く、預金保険制度の保護水準も異なります。ABA銀行はカナダの大手銀行傘下、ACLEDA銀行は三井住友銀行が筆頭株主と、両行とも国際的なバックアップがあり、相対的にはリスクが低い銀行です。
不動産取引と銀行口座の関係は?
カンボジア不動産の購入決済・賃料受取はすべて米ドル建ての銀行口座で行います。事前に現地銀行口座を開設しておくと、購入・運用が圧倒的にスムーズになります。