野村証券が2026年末ドル円見通しを152.5円に引き上げ—中東情勢で強まる米ドル高圧力

📌 結論を先に

野村証券は2026年5月、2026年末のドル円見通しを152.5円に引き上げました。中東情勢の緊張継続で米ドル高圧力が強まる中、円高転換のシナリオは後退。日本人投資家として「ドル建て資産シフト」のラストチャンス到来との見方が広がっています。海外不動産投資家が今すぐ取るべき戦略を解説します。

野村証券のストラテジスト・後藤祐二朗氏は2026年5月、2026年末のドル円見通しを152.5円に引き上げました。3月時点の予想(145円程度)から大幅な上方修正で、円高転換シナリオの後退を示しています(出典:野村ウェルスタイル 2026年5月)。

本記事では、野村証券の見通し変更の理由、中東情勢×ドル高シナリオ、円高転換が遅れる中で海外不動産投資家が取るべき戦略を、野村証券・三井住友DSアセットマネジメント・日経新聞の最新分析をもとに解説します。

米ドルと為替市場

野村証券の見通し変更:何が変わった?

2026年5月時点の野村証券(後藤祐二朗氏)の主要シナリオ変更は以下の通りです(出典:野村ウェルスタイル)。

  • 2026年末ドル円見通し:145円 → 152.5円(+7.5円の上方修正)
  • 主要要因:中東情勢の緊張継続によるドル高圧力
  • 米国経済:底堅い成長を維持、FRB利下げペースは緩やか
  • 日本経済:日銀利上げサイクル中だが、円高転換は限定的

当初の145円シナリオは、日銀利上げと米国利下げで日米金利差縮小→円高転換を見込んでいました。しかし中東情勢の不確実性が続く中、安全資産としての米ドル買いが優勢な状況が長期化する見通しです。

なぜ「中東情勢→ドル高」なのか?

中東情勢がドル高を促す3つの構造的メカニズムがあります。

① 原油価格上昇 → 米国シェールオイル産業の競争力

中東情勢の緊張で原油価格が上昇すると、米国のシェールオイル産業が競争力を取り戻します。米国は原油の純輸入国から純輸出国へとシフトしており、原油高は米国経済にプラス材料となります。

② 安全資産としての米ドル需要

地政学リスクが高まる局面では、世界の機関投資家が「セーフヘイブン」として米ドルを買う傾向があります。トランプ大統領のサウジ訪問(5/13)でも、中東マネーが米国市場に流入する流れが加速しています。

③ 米国エネルギー独立と関税政策の組み合わせ

米国エネルギー自立度の向上は、トランプ政権の保護貿易主義と組み合わさり、「米国経済の独立性・強靭性」を市場に印象付けます。これがドル長期高シナリオの構造的背景です。

為替チャート

円高転換シナリオはどうなった?

2026年初には「年始には相場反転の経験則」(日経新聞)として円高転換シナリオが取り沙汰されていました。しかし5月時点の現実は以下の通りです(出典:日本経済新聞)。

  • 4月30日〜5月6日のGW期間:政府・日銀が約5兆円規模の為替介入(4回連続)
  • 介入後ドル円:160円台後半 → 155円台へ急伸も、その後再び157円台で推移
  • 日銀政策金利:0.75%(30年ぶり水準)、6月会合での追加利上げ予想

つまり、政府・日銀が介入と利上げの両輪で円安抑制を試みているにもかかわらず、市場の円安傾向は完全には収まっていません。これがドル円見通しの上方修正につながった主要因です。

海外不動産投資家視点:今が「ドル建て資産」シフトのラストチャンス?

視点1:152.5円シナリオが現実なら、円→ドル変換は急務

2026年末152.5円が現実化すれば、今後さらに円安が進む可能性があります。円資産を保有し続けるリスクは、購買力低下として顕在化します。米ドル建ての海外不動産は、為替分散効果のある実物資産として、円資産100%のリスクから守る役割を果たします。

視点2:ただし「短期予測の困難さ」も意識

為替予測は専門家でも難しく、152.5円が必ず実現するわけではありません。日銀の追加利上げ・米中合意・地政学リスク変化次第で、円高転換が一気に進む可能性も残ります。長期保有を前提とした分散戦略こそが、為替変動の影響を最小化する現実的アプローチです。

日本円と国際金融

視点3:「米ドル経済圏」のカンボジアが現実的選択肢

カンボジアは1992年以降事実上の米ドル経済圏で、不動産取引・賃料収入・売却代金すべてが米ドル建てで決済されます。152.5円シナリオが現実化しても、米ドルで保有する不動産資産は影響を受けません。当社で取り扱うキングストン・ロイヤル(プノンペン中心地・36階建て310戸)は、こうしたドル高シナリオに整合した物件設計になっています。

今後の注目ポイント

  • 5/14〜15:トランプ大統領のカタール・UAE訪問。中東ディール継続
  • 6/15-16:日銀政策会合。0.25%追加利上げ(0.75→1.00%)の有無
  • 6月以降:FRB議長交代後の利下げペース
  • 7月中旬:トランプ通商法122条期限到来
  • 8月初旬:米中90日関税合意の延長交渉

まとめ

  • 野村証券が2026年末ドル円見通しを145円→152.5円に上方修正
  • 主要因は中東情勢継続によるドル高圧力
  • GW中の介入5兆円でも円安完全抑制には至らず
  • 海外不動産投資家は「円→ドル」変換のラストチャンス意識
  • 米ドル経済圏のカンボジア不動産は為替リスク分散の現実的選択肢

よくある質問

ドル円は本当に152.5円まで進みますか?

野村証券のシナリオであり、確定ではありません。為替予測は専門家でも困難で、日銀利上げ・米中関係・地政学リスクの変化で大きく動きます。長期視点での分散戦略が現実的です。

中東情勢はいつまで続きますか?

イスラエル・イラン・サウジを巡る地政学リスクは構造的で、短期解決は見込めません。トランプ大統領の中東外交(5/13サウジ訪問など)も影響を与え続けます。

カンボジア不動産はドル高で得しますか?

米ドル建てで決済されるため、円安・ドル高局面では円換算の資産価値が上昇します。賃料収入もドル建てで増えるメリットがあります。一方、円高転換時には逆の効果も生じるため、長期保有を前提とすることが重要です。

経営者として今すぐ取るべき行動は?

金融資産の通貨別構成を確認し、円資産90%以上なら段階的な外貨分散を検討してください。米ドル建て海外不動産は分散戦略の有力な選択肢です。当社では無料相談を承っています。

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参考資料

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品の購入を勧誘・推奨するものではありません。為替動向・経済情勢は記事公開時点(2026年5月13日)のものです。為替動向の予測は専門家でも困難であり、本記事の見解は将来の市場動向を保証するものではありません。海外不動産投資にはカントリーリスク・為替リスク・法制度リスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。

林 風之慎
AUTHOR
林 風之慎はやし かぜのしん
あじさいリアルエステート 代表取締役|元・野村證券

学生時代をアメリカで過ごしグローバルなビジネス感覚を培う。新卒で野村證券にて富裕層向け資産運用コンサルティングに従事。2026年より現職。カンボジア・ベトナムを中心とした東南アジア不動産投資の専門家。